日本語で「5つのタイミング」と翻訳される場合も多いようですが、このサイトでは5モーメンツという表現で統一します。

世界100人以上の専門家による議論と、過去の研究から得られたエビデンスにより、WHOは医療機関向け手指衛生ガイドラインを作成しました。改良ドラフト版である「WHO Guidelines on Hand Hygiene in Health Care (Advanced Draft)」は2006年4月に発行され、これに基づき2007－2008年に数か国の病院で試験が実行されました。この時の経験とドラフト版作成以降得られたエビデンスを付け加え、最終版ガイドライン「WHO Guidelines on Hand Hygiene in Health Care」が2009年5月発行されました。
この中で、手指衛生が強く求められる、患者との直接接触が伴う行為（行動）が5種類提示され、この5つのモーメンツに必ず手指衛生を実施することと勧奨されました。これが5モーメンツです。